SEO(Search Engine Optimization)とは？
「SEO（Search Engine Optimization）」とは、「検索エンジン最適化」と呼ばれるプロセスで、ウェブサイトやコンテンツを検索エンジンの結果ページ（SERP）でより高い位置に表示させるための手法を指します。
SEOのプロセスには、サイト構造やコンテンツ、権威性やバックリンク戦略など、多岐にわたる要素が含まれるため全容の理解が難しいのですが、ウェブサイトに対するオーガニック（非広告）検索のトラフィックを増加させるために必須な考え方のため、メディアを運営している方にとってSEOの理解は大変重要になります。
SEOの重要性
SEOの各要素が最適化されたウェブサイトは、検索エンジン（Google Chrome、Yahoo、Bing等）で上位にランクされ、これにより潜在顧客への露出が増加することが知られています。検索順位とページクリック率の関係はおおよそ以下のようになると言われており、一つでも上位にランクインさせることが潜在顧客の獲得に直結するのが現状です。
・検索順位１位→クリック率 約14％
・検索順位２位→クリック率 約８％
・検索順位３位→クリック率 約５％
SEOは、ブランドや製品の認知度を高め、ウェブサイトへのトラフィックを自然に増加させるためのキーファクターであり、検索エンジンでの上位表示させることは、ブランドの信頼性を強化し、権威を築く助けとなります。
オーガニック検索（非広告）からのサイト訪問者は、広告経由での訪問者よりも高いエンゲージメントとコンバージョン率（成約率）を示すため、SEO対策はウェブサイトの成功に不可欠な要素となっています。
SEO対策のチェックポイント10個
キーワードリサーチ
ターゲット顧客が検索する可能性のあるキーワードを選定し、その検索キーワードに沿った内容の記事を作成することが重要です。
コンテンツの質
ユーザーに価値を提供し、検索エンジンに好まれる高品質なコンテンツを作成することが大切です。
特にブログ初心者あるあるとして、質はともかくまずは記事を量産するスタイルの人が多いため、初心に立ち返り、まずは良質な記事を書くことを意識するのが重要です。
メタタグの最適化
ブラウザ検索した際のクリック率を高めるために、タイトルタグやメタディスクリプションを効果的に作成することが重要です。
モバイルフレンドリー
スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでの閲覧を対象に、ページレイアウト等を改善することが重要です。
通常Webサイトを作成する際はPCにて作業することが多いため、スマホで閲覧した場合どう見えるかについてあまり意識しない方が多い傾向にあります。サイト公開前に、一度スマホやタブレットでページプレビューを参照し、見え方に問題がないこと確認するようにしましょう。
サイト表示速度
サイト表示速度は、ユーザーエクスペリエンスを改善し、検索ランキングを向上させるために重要な指標です。
サイト表示速度の確認・改善インサイトを取得したい場合は、Google社が無料提供しているツール「Page Speed Insights」を利用することをお勧めします。
内部リンク
サイト内の関連コンテンツを適切にリンク紐付けし、ユーザーおよび検索エンジンのナビゲーションを容易にすることが求められます。
ただし、関連性の乏しいコンテンツまで無闇やたらにリンク付けするのはかえって逆効果のため、その点は注意しましょう。
外部リンク(バックリンク、被リンク)
他サイトからの外部リンクを通じて、サイトの信頼性と権威を高めることができます。
サイトの権威性は、しばしば「ドメインランク」や「ドメインオーソリティ」と表現され、Ahrefs社の無料SEOツール「ドメインオーソリティチェッカー」にて各サイトの権威性を客観的な数値で確認することができます。
ユーザエクスペリエンス
コンテンツの質ももちろん大事ですが、ユーザエクスペリエンスも同様に重要です。
サイトのデザインや導線が微妙だとすぐに飽きられてしまい、ページの離脱に繋がってしまいます。サイトのレイアウトやナビゲーションを定期的に見直し、ユーザの滞在時間とエンゲージメントを向上させましょう。
SNS連携
「X（旧Twitter）」や「Instagram（インスタグラム）」などのソーシャルメディア（SNS）を通じてコンテンツを積極的に拡散し、サイトの認知度や接触回数を高めましょう。
サイト立ち上げ直後は、検索エンジンにおけるオーガニック検索を獲得するのは難しいため、立ち上げ・成長フェーズであるほど、SNS連携は効果を発揮します。
分析ツールの設定
サイトのパフォーマンスを随時追跡し、データに基づいた改善施策を立てるようにしましょう。
代表的な分析ツールとして、Google社が無料提供している「Google Analytics（グーグルアナリティクス）」が挙げられます。サイト流入経路の割合やページ表示数の多い記事などが視覚的にわかりやすいため、積極的に活用してみましょう。
キーワード選定のポイント３個
検索意図の理解
ユーザーが何を求めているかを理解し、それに応じたキーワードを選定するが重要です。
執筆者側が書きたいこと・伝えたいことをつらつら書いたとしても、それが読者のニーズを満たしていなければ離脱率が高くなり、ページランクの低下に繋がってしまいます。
競合性の考慮
競争率が高すぎるキーワードよりも、ニッチなキーワードをターゲットにすることをお勧めします。
個人ブログなどの場合、どんだけ記事の質が高くても大手企業の運営サイトよりも上位に表示させるのは至難の業のため、そこで消耗するよりもニッチなキーワードを数多く獲得する戦略の方が効率が良いです。
ロングテールキーワード
特定かつ具体的なロングテールキーワードを使用してターゲット顧客にリーチすることが重要です。
「クレジットカード」「転職」「資格」などのキーワードは、アフィリエイト報酬が高めに設定されているという事情もあり極めて競合性が高いため、単体のキーワードによる検索をメインに狙うとなかなかターゲット顧客へリーチすることができません。
「転職」というキーワードであれば、「転職 IT ホワイト」など顧客ニーズをもう一段階深掘りしたロングテールキーワードを狙った記事を作成するのが良いでしょう。
キーワード選定に役立つ無料ツール４選
Googleキーワードプランナー
「Googleキーワードプランナー（Google Keyword Planner）」では、特定キーワードの検索ボリュームや予測を得ることができ、キーワード提案とその月間検索数、競合性、ページ上位の入札価格範囲などのデータを取得できます。ロングテールキーワードの選定の際に非常に役立ちます。
Googleアドセンスのアカウントにサインインすることでアクセスが可能です。
Ahrefsキーワードジェネレーター
「Ahrefsキーワードジェネレーター（Ahrefs Keyword Generator）」では、オーガニック検索数が多く、かつ競争性が低いキーワードを見つけることができるツールです。
ロングテールキーワードや競合他社の分析も可能で、さらにプラットフォーム毎に検索可能なため、Google以外の検索エンジン（YouTube、Bing、Yahoo、Amazonなど）におけるキーワードアイデアの選定に役立ちます。
UberSuggest
「UberSuggest（ウーバーサジェスト）」は、キーワード提案やSEO分析を行うツールで、ウェブサイトの検索トラフィック、バックリンク、キーワードランキングなどの分析が可能です。
ユーザーは特定のキーワードやドメインに関連する重要なSEO情報を取得し、自分のサイトや競合他社のサイトの検索パフォーマンスを評価できます。
AnswerThePublic
「AnswerThePublic（アンサー・ザ・パブリック）」では、特定のキーワードに関連する質問、前置詞、比較、アルファベット順のリストなどを取得できます。
本ツールでは、ユーザーの検索意図や関心を理解し、キーワードに関するあらゆる有用なフレーズや質問を素早く抽出してくれるため、それに基づいてコンテンツ作成する際に役立ちます。
ただし「AnswerThePublic」の無料アカウントは、１日あたりの検索回数が３回に限られるため注意が必要です。一度試してみて本格的に利用したいとなった場合は課金することをお勧めします。
SEOの考察・まとめ
繰り返しですが、SEOはウェブサイトの可視性を高め、オーガニックトラフィックを増やすための非常に重要な戦略です。
効果的なSEOには、適切なキーワードの選定、ユーザーエクスペリエンスの改善、高品質なコンテンツの作成、サイトの技術的側面の最適化などが含まれ、これによりブランドの認知度が向上し、検索エンジンにおけるページランクが改善されます。
SEOは長期的なプロセスであり、短期的な改善に留まらず継続的な改善と調整が必要です。常にユーザーのニーズと検索エンジンの進化に注目し、内容のクオリティと技術的な側面の両方に焦点を当てるように心がけましょう。SEOはただウェブサイトにトラフィックをもたらすだけでなく、適切なターゲットオーディエンスを引き付けることが重要です。
また、キーワードリサーチやソーシャルメディアの活用を通じてターゲット顧客との良好な関係を築き、分析ツール等を活用して戦略を継続的に調整するようにしましょう。SEOは一日にして成らず、継続的な努力と改善によって成果が得られます。
「諦めたら、そこで試合終了ですよ。」（完）
