空と土プロジェクトとは 空土を支える方々

「空と土プロジェクト」の運営にあたり、ご支援・ご協力頂いているアドバイザーの皆様・体験ツアーの協力者の皆様・開発商品協力者の皆様をご紹介します。

主催者

三菱地所 サステナビリティ推進担当役員 執行役専務 有森鉄治さん
三菱地所 サステナビリティ推進担当役員

有森 鉄治さん

三菱地所 執行役専務

変化させながら持続させていく

サステナビリティ推進担当役員に就任する以前から、この「空と土プロジェクト」には大きな関心を寄せていました。そして今回、「酒米づくりツアー」蔵開き編に初めて参加して、グループ社員の皆さんとNPO法人えがおつなげての皆さん、そして地元の皆さんの熱意が相まって、とてもいい形の活動になっていると実感しました。農山村が抱えている問題は、このプロジェクトだけで解決できるような簡単なものではありませんが、この活動を通じて、私たちが地域をよりよくするために何ができるか、ということを考える一つのきっかけになればいいと思っています。また、私たちの会社の事業内容も、社員の構成も時代とともに少しずつ変わっていきます。その中でよい点は継続し、改善すべき点は見直しながら、変化しながら継続させていくことが地域にとっても、会社にとっても意味があることだと思います。また、活動の成果が純米酒「丸の内」のように、口にして味わえるものができることは大きな強みだと思います。五感に訴えることで、言葉だけで伝えるより大きな効果を生みます。そして、なによりも楽しい活動であることが、これからもこの活動を持続させていく力になると思います。

体験ツアーの協力者の皆様

空と土プロジェクト連携NPO NPO法人えがおつなげて代表理事 曽根原久司さん
空と土プロジェクト連携NPO

曽根原久司さん

NPO法人えがおつなげて代表理事

都市と農村をつなげて両者を笑顔に!

2008年に「限界:集落ツアー」と名付けた農村体験ツアーを北杜市増富で開催しました。そこに、当時の三菱地所の担当部長さんと担当者さんが参加してくださったのが、きっかけとなり、「空と土プロジェクト」が生まれたんです。
私たちの団体の「えがおつなげて」という名前には、「都市と農村がつながってお互いに笑顔になりましょう」という想いを込めています。このプロジェクトでは、私共は都市側の三菱地所グループの皆さまと、地域の人たちの間に入って様々な交流イベントの企画や運営を担当しています。東京・丸の内から過疎化の進んだ増富の集落にたくさんの人たちが来てくださり、耕作放棄地を開墾して棚田を復活させるということは社会的インパクトの非常に大きなことでした。
10年間の活動の中で、都会の人との交流によって地域の人たちも生き生きとしてきましたし、また純米酒「丸の内」、純米焼酎「大手町」や森林資源を活用した製品なども生まれました。今後もこの流れをもっと大きなかたちにしていきたいと思っています。空土、モリモリ!

空と土プロジェクトアドバイザー 地域力創造アドバイザー/一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス共同代表 大和田順子さん
プロジェクト立ち上げ時協力者

大和田順子さん

地域力創造アドバイザー/一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス共同代表

さらに新しい価値を社会に提案

2008年の3月にNPO法人えがおつなげての曽根原さんと出会いました。同じ頃に三菱地所のCSR推進部の方から「農業とか農村に関わるようなCSR活動を展開したい」というご相談がありました。「じゃあ、おもしろい団体がありますよ」、って曽根原さんをご紹介したのがすべての始まりです。当時は企業が耕作放棄地の再生に取り組むような事例はまだなくて、このプロジェクトが先鞭をつけて全国に広がっていったと思います。プロジェクト開始から10年が経ちましたが、地域と信頼関係を築いて共に課題解決に向けて続けていく姿勢は、世の中の模範になっていて、意義ある活動になっているのではないでしょうか。次は、さらに社会に対してこの活動の新しい価値を提案していけるかが課題です。すでに実施している山梨県産材を使った製品開発などがその一つになるかもしれませんね。商品も、純米酒「丸の内」、純米焼酎「大手町」ときたので次は葡萄酒「有楽町」かしら(笑)。これからも地域の人たちとの交流を通じて地域がもともと持っていた魅力や価値を再発見して情報発信していきたいですね。

空と土プロジェクト協力宿舎 みずがきの宿 五郎舎 女将さん 藤原多岐子さん
空と土プロジェクト協力宿舎

藤原多岐子さん

みずがきの宿 五郎舎 女将さん

何もないところがおすすめ

限界集落ですけど、空と土プロジェクトが始まって以来、年に5、6回ツアーで来ていただくようになりました。荒れた畑に活動拠点の小屋を皆さんで制作してくれていろんな人の触れ合いができたことが良かったなと思いますね。その間も担当の水田さんやアドバイザーの大和田さんがこの集落を盛り上げようとしてくれて、女子参加者によるどら焼き作り、昔ながらの手作り味噌づくりツアーの開催等、本当に黒森の人では見えないところで活性化につながる努力をしてくださっていると思います。だんだん賑わってきていますが、東京のお客さんには何もないところが良いんじゃないかしら。

空と土プロジェクト協力宿舎 みずがきの宿 五郎舎 スタッフ 内藤あやめさん
空と土プロジェクト協力宿舎

内藤あやめさん

みずがきの宿 五郎舎 スタッフ

新鮮な手作り野菜でおもてなし

父の五郎がこの民宿を始めてからもう50年近くになります。今は姉が女将をしていますが、私も17年くらい前から手伝うようになりました。空と土プロジェクトは、NPO法人「えがおつなげて」さんのご紹介で、最初のツアーからお手伝いしています。毎年、社員の方やご家族の方がたくさんいらしてお昼を食べていってくれます。お米やお野菜は、地元産っていうよりほとんどが五郎舎の畑でつくっています。皆さんに食べていただいて「おいしい」って言われるのがいちばんうれしいですね。

空土ファームの棚田オーナー 地域インストラクター 小尾清明さん
空土ファームの棚田オーナー

小尾清明さん

地域インストラクター

荒れていた田んぼが美しく甦った

空土ファームに3枚の田んぼをお貸ししています。実家がちょうど空土ファームの棚田の上にあるんです。最初は今年86歳になる母がプロジェクトに関わらせていただきました。私は就職して実家を出て南アルプス市に住んでいますので。途中から私も、休みの日に実家に帰ってお手伝いするようになりました。この集落も昔は50軒以上あったんですが、いま人が住んでいるのは20軒もないんじゃないですかね。住民のほとんどがお爺さんやお婆さんの一人暮らしがですので、うちも田んぼも含め、集落は荒れた耕作放棄地になってしまっていました。それがこのプロジェクトのおかげでまた田んぼに復活しました。ありがたいことですね。地域のみんなも感謝しています。10年間プロジェクトを続けるのは大変なことです。できればこれからも続けていっていただきたい。それには、このプロジェクトが他の企業や社会に何かプラスになるものを生み出すようにしないといけないと思っています。

ますとみげんき会会長 地域インストラクター 小林忠雄さん
ますとみげんき会会長

小林忠雄さん

地域インストラクター

田んぼが元気になると、地域も元気に!

「空と土プロジェクト」とは、もう10年以上のお付き合いになります。黒森地区の畑づくりから始まり、今では増富地域で使われていなかった田んぼを開墾してお米を作ってくれていますが棚田は狭くて機械を入れることができないのでお田植えは人の手に頼るしかありません。しかし地域には人の手がないので放棄するしかなかったんです。でもこのプロジェクトを通じて都会からたくさんの人が来てくれて田んぼが生き返りました。本当に感謝しています。田んぼが元に戻ると地域が元気に見えてきます。田舎は交流人口をもっと増やさないといけないというのが私の持論。コンクリートで囲まれた都会で働く皆さんは、年に1度か2度でいいからここに来て、自然の中でまた元気になって戻っていただけたらと思います。増富を自分の田舎と思って来てくれればいいんです。皆さんが来てくれることで、地域に住む私たちも元気をたくさんもらっています。

開発商品協力者の皆様

純米酒「丸の内」の製造元 萬屋醸造店 取締役社長 玉川浩司さん
純米酒「丸の内」の製造元

玉川 浩司さん

萬屋醸造店 取締役社長

心をこめた酒づくりを

2019年10月に着任して「空と土プロジェクト」のことを知り、自分でもネットで調べてみて、素晴らしいプロジェクトだと驚きました。今、国が推進しているSDGsの活動を、なんと12年前から継続して実施していることに大きな感銘を受けました。そして、私どもの会社が2011年から純米酒「丸の内」を醸させていただいていることをたいへん光栄に思いました。私もこれからは空土ファームの田植えや稲刈りの活動にぜひ参加させていただきたいと思っています。そういった体験を皆さまと共有し、杜氏と相談をしながらいい酒づくりを進めていきたいです。お酒づくりには、技も大切ですが、いちばん大切なのは心だと思っています。お酒は機械が造るのではなく、麹や酵母という生き物の力を借りて人間が造るものです。空土ファームに都会からたくさんの皆さんがやって来て笑顔で作業してくださる。その心を受け取って、これからも美味しい純米酒「丸の内」を造っていきたいと思います。

純米酒「丸の内」の製造元 萬屋醸造店 杜氏 芦沢 祥行さん
純米酒「丸の内」の製造元

芦沢 祥行さん

萬屋醸造店 杜氏

人と人をつなぎ、和ませるお酒を

純米酒「丸の内」を造ってきた田中に代わって今年から杜氏になりました。「空と土プロジェクト」の活動には、スタート時点から田中の下で関わっていました。2020年の純米酒「丸の内」は、10年目という節目のお酒であることと、杜氏として関わる最初のお酒なので特別な想いを抱いて醸しました。他のお酒との違いは「顔がみえる酒造り」をしていることです。空土ファームで皆さんが田植えをしているときの笑顔や様々なエピソードを思い浮かべながら、みんなが喜んでくれるお酒にしようとがんばりました。2019年は天候が不順でお米の出来はあまりよくありませんでしたが、温度管理を若干低めにするなどして香りが引き立つように配慮しました。うちの蔵は、食事と一緒に楽しめるお酒を理想としています。純米酒「丸の内」も皆さんがつくってくれた酒米「ひとごこち」の米の旨味がちゃんとでるように精米度を工夫しています。純米酒「丸の内」は、人と人をつなぎ、心を和ませ、会話を弾ませるお酒であって欲しいですね。

純米酒「丸の内」酒粕てらの製造元 金精軒製菓株式会社 代表取締役社長 小野光一さん
純米酒「丸の内」酒粕てらの製造元

小野光一さん

金精軒製菓株式会社 代表取締役社長

お米の質がいいからおいしい「粕てら」になる

NPO法人えがおつなげての曽根原さんと以前からお互いができることの中でコラボレーションしましょうと話していたんです。そして、私たちは、空と土プロジェクトの純米酒「丸の内」を作っている春鶯囀(しゅんのうてん)さんとも、以前からお取引がありまして、同社の大吟醸を使った「大吟醸粕てら」を毎年作っておりました。そんなつながりから、じゃあ純米酒「丸の内」でも酒粕てらができないかって話になりました。しかし、最初工場の職人は乗り気じゃなかったんですよ。原料の酒粕の質がよくないと、おいしいカステラが焼けないからです。でもテストで焼いてみたら、焼き上がる前に職人が「あ、この香りなら大丈夫」と言って太鼓判を押してくれました。お米の質がよかったからです。無農薬の自然栽培だと生産性はあまりよくないと思いますが、手間暇がかかっている分、おいしいお米ができます。これからも、おいしい「酒粕てら」を焼いていきます。そして、「酒粕てら」に続く新しい商品も一緒に開発できたらいいですね。

純米焼酎「大手町」の製造元 清水元章さん
純米焼酎「大手町」の製造元

清水元章さん

武の井酒造 代表取締役

使われない酒米から焼酎を造ることに意義を感じました

昨年、三菱地所のCSRのご担当者様から、「純米酒を造るときに使いきれないお米が出てしまい、もったいないのでそれを使って焼酎を造れないでしょうか?」とったご相談を受けました。このままではフードロスになってしまうので、それを何とかするということは「CSR活動の中のCSR活動だな!」と思い非常に大きな意義を感じました。それが「やりたい!」と思ったいちばんの理由です。CSRってボランティアとか慈善事業というイメージを持っていたのですが、このプロジェクトはしっかりした商品も生み出している点が素晴らしいと思います。これからの展開が非常に楽しみです。

純米焼酎「大手町」の製造元 清水大介さん
純米焼酎「大手町」の製造元

清水大介さん

武の井酒造 焼酎杜氏

かなり手を焼きましたが、その甲斐があって美味しい焼酎ができました。

お米の焼酎は弊社でも造っているので、基本的にはとくに難しかった工程はないのですが、純米焼酎雨「大手町」に使う三菱地所ご提供のヒマワリの酵母は、初めて使う酵なので、その特性を知るまでかなり苦労しました。しかし、いろいろ手をかけることで、いい焼酎を造れたと思います。風味は飲んでいただけるとわかると思いますが、香りが華やかで、その中にヒマワリを連想させる大地の力強さが感じられ、しっかりと味わうことができるタイプの焼酎です。今年の焼酎は、昨年よりさらにいい感じに仕上がっています。今年も空土ファームでとれた酒米から、さらに美味しい焼酎を造っていきたいと思います。

純米焼酎「大手町」花酵母の開発者 數岡孝幸さん
純米焼酎「大手町」花酵母の開発者

數岡孝幸さん

東京農業大学 准教授

ヒマワリ酵母が採れたのは、宝くじに当たるぐらいの幸運

東京農業大学と三菱地所、大丸有環境共生型まちづくり推進協会は「食と農」分野における連携協定を結んでいます。その関係で「ヒマワリの花から酵母を採って新しいお酒を造りたい」という依頼が私の研究室に来ました。酵母というものはどこにでも存在するのですが、お酒を造れる酵母はひじょうに少ないのです。私は酵母を効率よく採る技術の研究を20年以上していて、たまたま花から酵母が効率よく採れることがわかったのです。効率よくといっても、その確率は宝くじの当たりを引くようなもの。論理的に実験を重ねればできるというものではなく、運にも大きく左右されます。今回は北杜市で咲いたヒマワリの花から焼酎用の酵母を採ることにチャレンジしました。するとなんと最初の年に酵母を採ることに成功してしまいました。かなりラッキーなことだと思います。お酒造りにおいて酵母の役割はひじょうに大きなものです。美味しいお酒を造るには、美味しいお酒を造れる酵母が絶対に必要です。北杜市のヒマワリから採れた酵母で造られた純米焼酎「大手町」は、予想以上に美味しいお酒になっておりびっくりしました。

純米焼酎「大手町」のラベルデザイナー 平野哲央さん
純米焼酎「大手町」のラベルデザイナー

平野哲央さん

アートディレクター

みんなの想いをラベルから感じて欲しい

純米焼酎「大手町」のラベルデザインの仕事から、このプロジェクトに関わっています。「大手町」、「丸の内」のブランドブックの制作や、今回は「丸の内」の酒樽のデザインを手掛けました。このプロジェクトは、都市と農山村が抱えている問題を解決するのがメインのテーマだと思うのですが、そこから様々なモノが生まれ、多くの問題解決が行われていることにとても驚いています。ラベルのデザインからも、この活動の考え方やモノに込めた皆さんの想いを感じ取れるよう心がけました。
純米酒「丸の内」のラベルは、とても上手に作られていて、北斗市のシンボルでもある瑞牆山がさりげなく図案に入っていて、日本酒らしさを感じさせるいいデザインだと思います。「大手町」は、「丸の内」で使われなかったお米からできたお酒なので、姉妹感を出そうと心掛けました。瑞牆山をあしらい、ヒマワリを象徴する太陽のマークを中心に入れ、さらに大手町という街の性格からグローバルに海外の方にも受け入れていただけるデザインを目指しました。

純米酒「丸の内」の提供先 荒井茂太さん
純米酒「丸の内」の提供先

荒井茂太さん

株式会社nonpi(ノンピ)取締役

料理と空間デザインで応援しています

三菱地所本社のカフェテリア「SPARKLE」の責任者をしています。私どもは、食に携わる仕事をしていますので、三菱地所の「生産者さんを大切にする姿勢」にとても共感いたしました。私たちも日本のいいものを、私たちのできることで発信していきたいと思っています。私たちにできるのは、生産者さんのモノや声を料理や空間デザインなどで表現して、多くの皆さまに知ってもらうことです。衣食住といいますが、服も家も毎日買うものではありませんが、食べ物は毎日いただくものです。だから表現できることはたくさんあると思います。
5月には、私と店長、料理長などスタッフ5名で酒米づくりツアーに参加させていただきました。自分の手で田植えをすると、生産者の想いもよくわかり、私たちも普段の仕事に一層気合が入ります。日本が元気になっていくには、都会からではなく地方から元気になっていかないといけないと思います。「空と土プロジェクト」はそれを実践しているので、これからも応援します。