- 2012年9月のアーカイブ

いわきの未来づくり 「市民による市民のためのフォーラム・いわき明日のこと」

『いわき、明日のこと』と題するフォーラムが、9月29日、いわきワシントンホテルにて開催されました。主催は「いわき緑の分権コンソーシアム」、共催はいわき市です。コンソーシアムは、いわき市を拠点に活動するNPO法人ザ・ピープル(理事長 吉田恵美子さん)、NPO法人インディアン・ヴィレッジ・キャンプ(副理事 島村守彦さん)、NPO法人ふよう土2100(理事長 里見喜生さん)の三団体から構成されています。

いわき市が採択された総務省「緑の分権改革・被災地復興モデル事業」を受託した、いわき市の持続可能な未来に向けて、市民が主体となった復興まちづくりプロジェクトです。

地域住民、避難移住者、農家、事業者、地域づくり団体、NPO、首都圏ボランティア、そして自治体など、多くの方と連携しながら、オーガニックコットン、復興スタディツアーから自然エネルギーまで、市民が主体となった希望のまちづくりへのチャレンジです。フォーラムは三部構成で行われました。

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◆ 第1部:いわきオーガニックコットンプロジェクト

農業の再生をしたい、これ以上耕作放棄地を増やしたくない、そして綿による新たな産業を興したいと、今春から市内15か所、合計約1.5haでコットンの有機栽培が始まっています。最初に吉田恵美子さんからオーガニックコットン栽培から製品化までの構想が話されました。「放射能に汚染された福島だからこそ、命を大切にするオーガニック(有機農法)で綿を植えることにしました」と吉田さん。

続いて栽培に取り組んで下さっている農家、若者など4人が栽培の苦労話や希望を熱く語ってくれました。また、震災直後から埼玉から毎週ボランティアバスを出し、同地でボランティアを続けている「絆ジャパン」広報の成田さんからは「来年もボランティアを続けることを約束します」と決意表明がありました。

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10月からいよいよ収穫(綿摘み)が始まり、来年6月にはTシャツなどの製品になる予定です。種をまいてから製品になるまで1年もかかることを関係者一堂、今回のプロジェクトを通じて初めて知りました。私も5月の種まき、6月、7月の草取り、虫取り、8月は追肥などに参加し、その成長ぶりを見続けてきました。8月にその黄色い花を見たとき、そして9月下旬にコットンボールが割れて綿ができたその姿を見て、本当に感激しました。


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第1部の後半は、「復興スタディツアー」の構想とモデルプランの説明を里見喜生さんが行いました。里見さんは元禄時代から続く旅館「古滝屋」の若旦那ですが、震災後、原発事故の影響でいわきの観光業も大きなダメージを受けています。これまで、オンパクの手法を活用して「フラオンパク」を実施し、地域づくりを行ってきました。しかし、「これからは自分は次の世代の"腐葉土"になる。観光業から、未来づくり業に転職した」と語りました。

すでに何回か復興スタディツアーを行っていますが、被災現場において被災者自身から発せられる言葉。そこから震災の教訓を学び、いま自分たちにできることを見出していく。被災地の今の姿を目に焼き付け、震災を機に生まれたオーガニックコットン栽培や再生可能エネルギーなど新たな試みを体感する。復興地いわきから学び、考えるツアーです。
復興支援に関心がある企業や団体が訪問され、津波被災地や復興商店街などの視察、語り部による話、コットン栽培など復興への新しい試みを体験しています。

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◆ 第2部:いわきコミュニティ電力プロジェクト

第2部はドイツのドキュメンタリー映画『シェーナウの想い』上映と、続いて「いわきコミュニティ電力トーク」を、島村守彦さん、ゲスト専門家の早稲田大学環境総合研究センター主任研究員 岡田久典氏をお迎えし、私が進行を務めました。

固定価格買い取り制度、いわきの自然エネルギーのポテンシャルの解説や、市民自らが自然エネルギーについて勉強し、市民出資などで発電に参加し、新たないわきの産業を創出すること、その売電収入を地域活性化に活用することが重要であると指摘されました。


いわき・おてんとSUNプロジェクト

今回のフォーラムには20代から60代の、様々な職業の方100人近くが参加されました。第3部は参加者によるワークショップを行い、3つのテーマの輪をそれぞれどのように広げていくか、アイディアを出しあい発表しました。今後、さらに様々な団体や人との連携を深め、より大きな輪に広め、新たなコミュニティビジネス、雇用、環境改善、魅力づくりを行い、サステナブルな地域をつくっていきたいと関係者一堂願っています。

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第3部 ワークショップご参加の皆さまと

フォーラムで発表されたプロジェクトの名称「おてんとSUN」は、いわきに暮らした作詞家野口雨情の「おてんとさんの歌」から発想されたものです。"サンシャインいわき"とも言われ、東北地方では年間の日照時間が最も長く、1日の平均気温が最も高い。年間を通して寒暖の差が少なく、気候が安定しています。

ロゴマークにこめられた想いは、
「人が集い、輪になり、太陽のように広がっていく。いわきの明日をつくる」
というものです。

2012年9月29日は、『いわきの想い』というドキュメンタリーの記念すべき1日目となったのでした。
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都市と農山村をつなぐ 空と土プロジェクト
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プロフィール

大和田順子さん

LOHASビジネスプロデューサー/
LBA(ロハスビジネスアライアンス)共同代表/
NPO環境立国 理事

東急百貨店、東急総合研究所、ザ・ボディショップ、イースクエア等を経て2006年4月に独立。
低炭素で持続可能な社会の実現に向け、人・地域・地球の健康を指向する新しい価値観LOHAS(ロハス)の考えに基づき、講演・研修や執筆、コンサルティング、NPO活動を通じて、ライフスタイル・ビジネス・社会の変革に情熱を注いでいます。

LOHAS & Sustainable Style

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