山村に響く幼児達の歓声 -森の幼稚園「まるたんぼう」(鳥取県智頭町)-

森の中から小さい子供たちの歓声が聞こえてくる。10人はいるだろうか。林の中に放置されている杉の丸太をシーソーにして遊んでいるのだ。
93%が山林の、人口8000人弱の山村といえば、通常は高齢化率が高く、人の姿、とりわけ子供の声など聞こえないのが一般的だ。しかし、ここ智頭町(ちづちょう)は違う。晴れの日も、雨の日も、雪の日も、平日は毎日、町のどこかの森で子供達の楽しそうな声が響いている。それは「森の幼稚園」があるからだ。

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何でも遊具になる


鳥取県智頭町は、鳥取県の南東部に位置し、鳥取藩の宿場町「智頭宿」で知られる。面積の93%を山林が占め、ほとんどが杉で、かつては十大林業地として栄えた。鳥取砂丘を育くむ千代川の源流の町だ。

「森の幼稚園」とは、1954年にデンマークで一人の母親、エラ・フラタウさんによって始められた自然の中での野外保育だ。ドイツでは1993年に始まり各地に急速に広がっていった。特徴は、森や自然の中での五感を使った自然体験にある。日本でも1985年から屋外で保育をしている「青空自主保育なかよし会」(神奈川県鎌倉)や、「キープ森のようちえん」(山梨県北杜市)、「ねっこぼっこ」(愛知県春日井市)などがある。2005年からは「森のようちえん全国交流フォーラム」も開かれている。

私が訪ねた智頭町の森の幼稚園「まるたんぼう」は昨年(2009年)にスタートした。始めたのは西村早枝子さん。鳥取県の職員であるが、育児休業中に自分の子供を森の中で育てたいと活動を始めた。2年目の今年は12人の3歳~5歳の子供たちが町内外から通っている。保育士さんは男女2名という体制。
町内から5人、鳥取市内から7人。町内は毎日17:00まで預かる。


◆ 町内9か所の森がフィールド

朝9時に町役場前に集合し、その日のフィールドに移動する。フィールドは町内に9か所。松の採圃(穂?)場、芦津(あしず)の森林セラピーロード、針葉樹(杉)林、広葉樹林、キャンプ場など、一口に森と言ってもバラエティに富んでいる。園舎は特にない。
今日のフィールドはキャンプ場近くの林と川だ。服装は帽子と長靴はマストアイテム。リックサックには着替え、お弁当、水筒、おやつが入っている。皆自分で背負う。金曜は「保護者アシスタントの日」で、一人か二人のお父さんお母さんが参加できる日だ。お父さんの姿も3人見える。

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「朝の会」歌で始まる

幼稚園は歌に始まり、続いてリュックサックをしょって林の中に入っていく。リュックに付いた熊鈴がチリン、チリンと鳴って子供達の居場所を知らせてくれる。道があるわけではない。林の中を自由に歩き回り、林に放置されている丸太をシーソーにして遊んだり、発見したヘビを保育士さんに触らせてもらったり、鹿の角を拾ったり。虫の図鑑を持ってきて、熱心に眺めていたり、色々なものをコレクションしたり、それこそ十人十色の自然体験をしている。

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ヘビ(じむぐり)に触ってみた


渓流は、岩魚もいるという澄んだ流れの速い川で、5月は未だ水温も低い。それでもどんどん川の中に入っていく子供もあれば、水にぬれないように岩を渡っている子供もある。せせらぎの音が心地よい。
「今年4月に入園した3歳児も先輩を見習って、2か月で歩き方が変わってくるんですよ。足のゆびをしっかり使って、岩に吸いつくように歩くようになるんです。」とは保育士の山中さん。

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林の次は渓流


ここでは親の口癖、「危ない」「汚い」「ダメ」「早く」は禁止ワードだ。子供同士のけんかも大人は仲裁しない。「危ない」「ダメ」と大人が言わなくても子供達は本能的に危険を察知する。危険だと感じるところには近寄らないし、基本的に危険なことはしない。ケガや傷も一年間活動を続けて、集合場所の駐車場でケガをした子供一人、調理の日に包丁で指を切った子供一人の2回だけだという。


◆ 地産地消弁当。弁当箱も地元の杉で手作り

林と川で2時間以上遊び、スタート地点のキャンプ場の広場に戻って、ようやくお昼ご飯。一番お昼が待ち遠しかったのは私かもしれない。3時間近く外を歩いているだけなのに疲れた。子供達は走り回ったり、水遊びをしているからもっと疲れているはずなのに、2カ月余りですっかり体型も見違えてきたという。金曜はお弁当の日で、お弁当箱は親子で手作りした地元智頭産の杉材で作った"わっぱ"だ。本日初公開だそうだ。お弁当箱の中には地域の食材を中心にしたおかずが色々。鹿の燻製には驚いた。

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大山地鶏の酒蒸し。ご飯にはぜんまいの味噌佃煮


昼食は月曜がおにぎり弁当で、木曜は調理の日だ。子供はお米と野菜を一種類家から持ってくる。ご飯とお味噌汁だけのシンプルな昼食。野菜を切ることも子供たちがする。

また、月曜は「ものづくり」の日で、地域のお年寄りから藍染のたたき染めとか、木工などを習う。「まるたんぼう畑」もあり、野菜も育てている。
なんと充実したプログラムだろう。園舎が無くても、遊具が無くてもこれほど多彩でオリジナルな活動を子供達は体験できるのだ。


◆ マングローブに魅せられて森林の専門家に

代表の西村早枝子さんは1972年、東京都町田市に生まれた。東京生まれの東京育ちだ。東京農大の林学科でマングローブの関心を持ち、琉球大学修士課程に進学。その後、さらに京都大学農学研究科熱帯林環境学講座(博士課程)に進む。京大在学中に1年半ミャンマーに留学。学生結婚し、2001年に長女が誕生した。

翌02年、鳥取県出身の夫が県の職員になり、03年林業技師の募集があったので早枝子さんも林業技師の仕事に就いた。林道に道を付ける仕事や、森林組合による森林整備の監督などが仕事だ。林業専攻の夫婦にとって日本十大林業地の智頭は憧れの地だった。いずれ智頭町に、古民家に住みたいという夢を持っていた夫妻は2006年、念願の古民家を入手し智頭町に移住。3人の子供と愛犬と暮らしている。ちなみに6haの山(半分は広葉樹)も町内に入手した。"マイ滝"が自慢だ。

そんな森のプロでもある西村さんが、「森の幼稚園」を知ったのは『デンマークの子育て・人育ち』という本を読んだこと。「幸福度一番の国では、こんな子育てがされているんだ。森の幼稚園を自分もしたい」と思ったことがきっかけだ。
ミャンマーでの生活も大きな影響を与えている。牛車や馬車が車代わり。「ミャンマーでの一年半、ビルマ人もいかないようなデルタ地帯で研究していたので、けっこうサバイバルというか生きる力が付いたように思います。ミャンマーに比べて今の日本の子育ては全く子供をスポイルしています。日本は殺菌しすぎ。」と指摘する。


◆ 町民になり「100人委員会」に参加

西村さんは2006年に鳥取市内から智頭町に移住し、町の「人づくり塾」に参加した。地域に知り合いがいなかったので、まずは「森の幼稚園」について勉強するグループを作り、仲間を作っていった。そして、先進事例として愛知の「ねっこぼっこ」の副園長さんを町に招き講演会を開いた。
「この講演会で、完全に火が付きましたね。翌月から親子で森の中のお散歩をするお散歩会を始めたんです。そして、翌年には「森の幼稚園を作る会」を作りました。」
素早い行動の西村さんだ。2008年、町長が変わり、「100人委員会」ができた。西村さんも参加し、森の幼稚園を提案。2009年度に保育士一人分の人件費の予算がついた。町民のアイディアに町が予算を付けるという制度だ。

寺谷(てらたに)町長は言う。「市町村のリーダーに知恵が無ければ住民に知恵を借りればいい。それで私は町民から知恵を借りる「100人委員会」を作ったんです。自分たちの町だから、自分たちで考えて提案してください。良いアイディアがあったら予算付けますからと。その一つが森の幼稚園でした。」
地元の人は森や自然は当り前になってしまっているが、東京育ちの、いわゆる"よそ者"の西村さんからすれば、智頭は素晴らしい森林がある山村で、スゴク素敵なのだ。

そして、森の幼稚園が始まり、地元テレビや新聞を中心に取材が増え、半年もしないうちに京阪神や、四国から視察者が続々やってくるようになった。
「スゴイ教育だと見に来た人は言うんです。ところがスゴイ教育ではない。なんのことはない。年取った人たちが昔子供だった頃、野山を走り回っていた。昔は皆そんな遊びをしていたんです。
けれど、それが今は斬新。しかも、子どもが森に入ると年寄りが見守る。何かあっちゃいけないと。これでお寄りよりの役割もできたんですよ。」と寺谷町長。


◆ 森の中で五感、コミュニケーション力が育まれる

参加しているお母さんに話をうかがってみた。なんと、智頭町から100km離れている北栄町から通っているという。
「新聞で見て、西村さんに連絡し、お散歩会に参加し、今年3歳になったので入れていただきました。今年は原則週5回コースのみなんですが、うちは遠いので週3回なんです。金曜は毎週一緒に私が来ています。月・水曜は鳥取市内まで40kmを1時間かけて連れてきて、そこから送迎バスに乗せてもらっています。私も毎週来るのが楽しみで、ほんとに満足しています。子供も伸び伸びしていますよ。」

保育士の山中さんにも聞いてみた。山中さんは生まれも育ちも智頭の26歳。小さい頃は野山で走り回って遊んでいたという。
「以前は母子支援施設で5年ほど働いていましたがルールが多くて自由が少なかったです。
ここに通っている子供は子供らしいし、個性がある。ちゃんと挨拶するし、人を助けることは当たり前。毎日外にいるせいか風邪もひかない。外遊びが日常になっているので無理もしないし、はしゃがない。五感で感じている。それに参加しているお父さんたちも子どもの気持ちに戻って一緒に遊んでいますよ。」
確かに、どうも見ているとお父さんの達はかなり子供達に同化して、一緒に川の中で水遊びをしたりしている。これなら仕事のストレスの解消にもなりそうだ。

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お昼ご飯の後は、また川遊び。

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最後はお話の時間。皆集中している。


最後に、西村さんが山村の魅力を話してくれた。
「山村の魅力は、子育ての場としての魅力でしょうか。山には山菜も沢山あるし、昔ながらの伝統が残っているし、食べ物も水も空気も一級品です。
古民家を改築したわが家のお風呂は薪でもたけるようにしました。薪でたいたお風呂はお湯が柔らかいというか、なんだか違うんです。今年は家の裏で蜂も飼い始めました。自然に呼び込む方法を近所のおじさんに教えてもらったんです。ここで生まれ育った方は出ていく人が多いですが、東京生まれ東京育ちの私のような者には素晴らしいところだと感じます。
子供がいれば山村も明るくなると思うんです。だから子供がたくさんいる町にしたいんです。」
子育てを終えてしまったが、東京生まれ東京育ちの私にも、智頭はとても素敵なところに思える。できれば住みたいとも。

「大人が教えたい自然や体験ではなく、子どもが自分で興味を持つ自発性に任せたい」という西村さんの子育て観。
2年目を迎えた智頭町の森の幼稚園「まるたんぼう」。ますます県内外から注目が高まっている。
「大人向け・森の幼稚園」があったら私もぜひ参加したいものだ。


※読み始めたら止まらないブログ「智頭の森のようちえん まるたんぼう」
 http://blog.zige.jp/marutanbou/
 毎日の活動の様子が綴られています!


(森の幼稚園「まるたんぼう」訪問日時:2010年5月18日(金)晴れ9:00~12:30)

あたたかいおむすび -鳴子の米プロジェクト-

カウンターには10種類のおむすびが並んでいる。しおむすび、麹南蛮味噌焼き、梅干・のり、味噌漬け混ぜ込みなど。鳴子温泉地区(宮城県大崎市)に昨年12月にオープンしたおにぎり店「むすびや」。お米は地域で作られている「ゆきむすび」という品種を使っている。土日の営業で一日に70人余りのお客さんが来る。お店で働くのは20歳の専門学校生から50~70代の地域の農家のおかみさん達など10人が交代であたっている。

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どれにしようか迷う

 
同店を運営するNPO鳴子の米プロジェクトの理事長、上野健夫さんの話をお聞きしてから、「こびるランチ」(600円)をいただいた。こびるとは農作業の休憩に食べる軽食「小昼(こびる)」のこと。おにぎり二つ、惣菜、浅漬け、具だくさんの味噌汁。お肉や魚が付かずとも十分にお腹いっぱいになる。こんなに美味しいおにぎりは東京では食べられない。地元産の食材を使っているからなのか、にぎっているお母さんたちの気持ちからなのか・・・ 新作はしょうがむすびだそうで、それもいただいてみた。ピリッとしてこれも美味しい。

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こびるランチ。おむすびは梅干・のり、味噌漬け混ぜ込み


店内の内装は、地域の杉の間伐材を使用し、器も全てオリジナルで木製だ。味噌汁椀の口当たりの良いのには驚いた。これらの器や、おにぎりの具材など買い求めたいところだが、販売はしていないという。

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農業専門学校生の柴田まりこさん。割烹着と姉さんかぶりのてぬぐい姿がかわいい


レジを担当していた若い女性に話を聞いてみると、『現代農業』という雑誌で、「鳴子の米プロジェクト」のことを知り、感動して現地を訪れ、「むすびや」で週末アルバイトをするようになったそうだ。仙台出身で、今は古川にある学生寮に住み、週末に車で鳴子に通っている。来春卒業だが、「卒業後もぜひ鳴子で仕事をしたい。暮らしたい」という。


◆ 鳴子の米プロジェクト

「鳴子の米プロジェクト」は鳴子地区の農家、旅館、自治体職員などによって2006年に始まった。鳴子温泉地区は、北は秋田県、西は山形県に接する県境の地域にあり、地区の暮らしや農業を支える水源の地、鬼首(おにこうべ)は、山に囲まれた典型的な中山間地域だ。冬は雪が深く、夏は気温が低く、日照時間も短い。米づくりに苦労してきた地域で小規模農家が多い。農家の高齢化も進み、耕作放棄地も増えている。また、米の価格の安さも米の生産を減らす大きな理由だ。鳴子地区ではこの10年で水稲面積は31%減り、118戸が離農している。耕作放棄地の増大は農村の景観を失わせる。

農村の景観。春(5月下旬~6月中旬)の田んぼには水が入り稲が植えられ、ツバメが飛び、カエルが鳴く。夏にはトンボやホタルが飛び交い、そして秋の田んぼには稲が干されている風景だ。鳴子地区の天日乾燥は"くいがけ"というものだ。稲の干し方は地域の気候風土によって異なり、旅情をそそる。こうした農村の景観が失われることは、鳴子温泉にとって重要な観光資源が失われることを意味する。

「鳴子の米プロジェクト」には、大きな農家、小さな農家、旅館やホテルなどの観光業、こけし工人、女性グループ、JA、役所などさまざまな人達が参加している。総合プロデューサーは農業・民俗研究家の結城登美雄さん。プロジェクトの目的は、競争原理や市場原理を越えて、関係者が支えあい、豊かな地域をつくっていくことだ。
 
まずは寒冷地向けに合う品種を探すことから始まった。市の職員で鳴子総合支所観光農政課(当時)の安部祐輝さんは県の農業試験場に走った。そして「東北181号」という品種に出会った。さっそく、3軒の農家で2006年春、試験栽培が始まった。

並行してプロジェクト会議、調査、レシピ開発などが次々と進められていった。「東北181号」は、低アミロース米という、ご飯として食べている「うるち米」と、餅などに加工する「もち米」の、中間の性質を持っている。粘りがあり、冷めても硬くなりにくいのが特徴だ。初めて収穫された米は水加減を何度も変えて炊き、試食された。

試験栽培を行った農家の曽根清さんは言う。「これまで鬼首ではうめえ米はできねえべ、と言われて悔しい思いをしてきたんです。それが、この米は水が冷たいところでもよく育って。そして試食したら皆がうまいって言ってくれて、本当にうれしかったですわ。」

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試験栽培に取り組んだ曽根さん(5月19日撮影。田植え前)


翌 2007年3月のひな祭りに「東北181号」を使ったおにぎりなど料理が披露された。プロジェクトのシンボルマークが発表された。また「東北181号」は新品種に登録されることが決まり、鳴子から提案した「ゆきむすび」と命名された。雪深い地でこれからも人と人が結ばれていくことを願う思いからだ。

◆ 農家が安心して再生産できる価格

プロジェクトでは作り手である農家が安心して米を再生産できる価格として 1俵(60kg)18,000円が設定された。JA経由では12,000円前後が相場なので、6,000円は高い。食べ手は1kg400円(1俵に換算すると24,000円)で購入する。一俵当たりの農家の手取りと食べ手の購入価格の差額の6,000円は、NPO鳴子の米プロジェクトを通じて農業を志す若者たちの就農支援や、商品開発等に使う。この新しい地域づくりの仕組みが評価され2009年地域づくり総務大臣表彰も受賞した。

食べ手は鳴子温泉の旅館、県内外の消費者など約800人が購入をしている。田植えや稲刈り、くいがけには食べ手の人たちも応援にかけつける。毎年東京から参加している人もいるそうだ。今どき珍しく「鳴子の米プロジェクト」にはホームページが無い。「人と人、顔の見える範囲で伝え、信頼関係を作ながら広めているんです。」と理事長の上野さん。

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理事長の上野さんも農家だ


そして食べ手は個人だけでなく県内の食品製造会社や仙台の弁当や東京の企業にも広がっている。購入価格は個人同様1kg当たり400円と変わらない。通常使用するお米の原価より高いが取り組みに共感し一定量を購入している。

プロジェクト5年目の今年、2010年の作付は40農家、16haにまで拡大した。

「鳴子の米プロジェクト」には、作り手と食べ手、つなぎ手といった人と人の"絆"がそこにはある。つながりを紡いで信頼関係を作ってきた。だから「むすびや」で出されるおむすびは、さめても温かいのだ。

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「むすびや」。今日もこびるランチは売り切れ


(2010年5月19日、6月19日訪問)

南アルプス市で、桃の花見&桃の花びらジャムづくり

今年は桜が長期間楽しめましたね。私は、お花見に桜と、桃と、桜桃(サクランボ)が満開の南アルプス市に行ってきました。

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桃の花

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桜桃の花

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洋梨の花も咲きかけて

南アルプル市の果樹農家やNPO南アルプスフィールドトリップの皆さんとは、昨年、NPOえがおつなげてが事務局を務めた「ファームリーグ」の「フルーツボンチェス」チームでご一緒したご縁です。ファームリーグというのは、山梨県を5つのエリアに分け、各地域の農産物や自然資源などを活かしたプログラムづくりを競うというプロジェクトでした。

やまなし企業ファームリーグ「アグリーグ」 

「フルーツボンチェス」チームは、甲府盆地を中心としたエリアで特産品は果樹です。中でも中心的なフィールドとなったのが南アルプス市です。山梨県の西部にあって県都甲府市から西へ15km、東京から120km圏に位置しています。平成14年4月に4町2村が合併し、日本初のカタカナ名の市として誕生しました。南アルプス登山の拠点として数多くの登山客が訪れます。小笠原流礼法の祖として知られる小笠原氏発祥の地として、また、武田信玄の生母の出身地であることや、信玄堤遺跡群など武田氏に関する史跡も多く残されています。

特産品の果樹は江戸時代から「甲州八珍果」と言われ、果樹産地として栄えてきました。4月、ピンクの桃の花に始まり、初夏にはさくらんぼ摘みが人気で、スモモの生産量も日本一です。桃・ブドウ・柿・キウイなど一年を通じ色々な果物が生産されています。 とはいえ、永年作物である果樹は、技術の習得に時間がかかり、高齢化による遊休農地の増加など、果樹産地の継承が難しい状況におかれつつあります。

現地を最初に訪れたのは昨年の暮れと2月でした。果樹の産地、桃の花が美しいと言われても、冬には緑や花はありません。春になったらきっと来ようと思っていました。

一足先に、4月4日は、フルーツボチェスチームの東京メンバー「リコリタ」の眞田さんが、アキバのメイドさんを連れて「桃の花びら摘み隊」キックオフイベントを同地で開催しました。リコリタでは、昨年から秋葉原に、メイドさん達が参加する菜園を開き、お米を作るなど話題になりました。

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桃の花とアキバのメイドさん(一部コスプレナースも参加!)

※ 秋葉原菜園


食育ツーリズム「やまなし食育探検隊」

4月10日には、食育ツーリズム「やまなし食育探検隊」のイベントで「桃の花びら摘みとジャムづくり」という人気のプログラムが実施されると聞いて、オーガニックコットンメーカー、アバンティの渡邊社長らを誘って参加してきました。

イメージ通りでした。車窓からも満開の桃の花の絨毯があちらこちらに広がっています。桜、桃、桜桃とトリプルで満開です。

やまなし食育探検隊」イベントは年に25回も開催されているそうで、毎回季節の農作業や農産物に合せた食育プログラムが実施されています。地元の親子連れを中心に定員は25人。10日も小学校低学年の子供や家族連れで賑わっていました。

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子供達も大喜び。広げた傘に花びらを落とします

この「桃の花びらジャム」は同NPO考案のヒット商品です。私は知らなかったのですが、桃などは枝に数個の花を残して蕾を落とし、数個なった実の中から最も大きなものを残すというつくり方をするのだそうです。ということは多くの花は不要となるわけです。その花の花びらを活用するのが、この「桃の花びらジャム」なのです。

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桃の花びら。沢山摘みました

午後は自分達で摘んだ花びらでジャムづくりも体験します。昼食は菜の花パスタと、春三昧です。
また、食育イベントの後、同NPOが管理している畑の一部にオーガニックコットンの種も蒔きました。

NPO南アルプスフィールドトリップは、果樹農家の小野隆さんを、中心に、各種ジャムなどの加工品、そして果樹を活用したツーリズムを多く手がけ、農商工連携・6次産業化で活動の幅を広げています。女性はフルーツが大好き!まだまだ色々なツアーや商品が開発できそうですね。

NPO南アルプスファームトリップ

なんだか、ふんわり、ほんわか、とっても幸せな一日でした。

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自分の顔写真入りラベルを貼ったお土産の「桃の花びらジャム」
左はメイドさんツアーに参加したコスプレナース
お湯を注げば「桃の花びらティー」


   

複業的林業のすすめ。NPO土佐の森・救援隊の取組み

今年は龍馬イヤーですね。私も今年はNHK大河ドラマを見ています。龍馬もさることながら、三菱財閥の祖、岩崎弥太郎氏のインパクト強いですよね。
「高知にきてみいや」ということで、今月は、高知に行ってきました。もう、龍馬一色。1月中旬~「土佐・龍馬であい博」が開催されています。高知駅には立派な駅舎ができ、駅前には博覧会のメイン会場もオープン。

※「土佐・龍馬であい博」 http://www.ryoma-deaihaku.jp/

国土の7割が森林なのに、木材自給率は2割程度

日本の食糧自給率が41%と先進国の中でも最も低いことは良く知られていますが、木材自給率を調べたところ、もっと低いのです。一時は20%を切ったほどでしたが、若干上向いて、それでも24%という現状です。国土の7割が森林であるにも、かかわらず、使用する木材の8割近くを輸入しているのです。

林野庁では、森林の機能として洪水などの災害防止、水源かん養、生物多様性保全や地球温暖化防止などを挙げ、国民の経済や生活の安定に欠くことのできない「緑の社会資本」と位置づけています。

1950年代には9割程度の自給率でしたが、64年の木材輸入自由化を境目に低下の一途をたどり、2000年には18.2%にまで落ち込みました。輸入木材に押され、国産材の需要が減ると、山林の経済価値は下がり、森林の成長に応じて木を間引く間伐さえ十分にできない状態になってしまいました。日本の森の三割が、倒木や土砂崩れなど深刻な被害に見舞われています。森が荒れれば森林の持つ多様な機能も損われます。人手が加わらないことで、森林は危機に瀕しているわけです。

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山の表層が崩れ落ちる(写真は全て:土佐の森・救援隊)


森林ボランティアを組織化

高知県は、森林面積が84%と全国一の森林比率で、2007年度の森林面積は約59万7千ヘクタール。そのうち、約29万9千ヘクタールが人工の民有林で、間伐が必要な森は54%にものぼります。県は、山林を集約化した大規模林業を推進し、約100ヘクタール以上を「森の工場」と認定してきました。

ところが、県内の林家約25000戸のうち、所有面積が1~3ヘクタールの小規模林家が約半数あり、高齢化していたり、長年の放置で所有者の境界線が不明であったり、なかなか集約化が進まないのも実情です。

そんな中、高知県中央部、土佐和紙発祥の地として知られる いの町のNPO法人「土佐の森・救援隊」がユニークな取組みをしています。2003年に、森林ボランティアによる森林の整備保全活動(間伐、植樹、近自然作業道の整備等)、グリーンツーリズム活動、その他森林・林業関係のイベント(森林・林業の研修会、講習会、都市と山村の交流会、ボランティア祭り、ログハウス教室等)を実践してきました。2003から4年間で、のべ162回のイベントを開催し、3,842人が参加しました。


◆ 合い言葉は「C材で晩酌しよう」

NPOの事務局長を務める中嶋さん(48歳)は、30代前半まで東京で勤め、その後Uターンし、活動に参加するようになりました。
会員やボランティアのメンバー約90人は、自分の都合の良いときに間伐や搬出作業に参加します。参加者には作業量に応じて「モリ券」という地域通貨が配られます。1枚1,000円相当で、地域のスーパーや飲食店、ガソリンスタンドなど約30か所で使うことができます。収入は月一人数万円、中には10万円を超える人もあります。08年度は約400万円分が使われました。原資は、搬出した木材の販売収入です。A・B材は原木市場へ、C材(端材や切り株、傷ついた材木など)はトン当たり3,000~5,000円で隣町のバイオマス発電施設へ原料として出荷しています。

山に放置されていた林地残材(りんちざんざい)や、端材など住民や会員が軽トラックなどで運び、バイオマス発電施設の原料として利用されるこの仕組みは、「第8回高知エコ産業大賞」(2009年3月、エコデザイン協議会主催)を受賞しました。森林整備が進み、お金は地域で、地域資本のお店を中心に使われます。副業的にちょっとした収入になりますので、「C材で晩酌代を稼ごう」が合い言葉になっているのです。

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C材を運ぶ軽トラックの行列ができる


◆ 副業型林家の育成

地域には、兼業農家がたくさんいますが、林業をする人はほとんどいません。以前は当たり前だった「自分の山は自分で管理する」ということを、今一度、取り戻す活動にも取り組んでいます。これこそが、山村振興・森林環境保全の礎になるとの信念からです。本業を持ちながら、副業で森の手入れをする人を増やそうと、同NPOは"副業型林家"の育成にも力を入れています。森林から木を搬出する機械は高性能の大型機械ですと数千万円もしますが、救援隊が考案した「土佐の森方式軽架線(けいかせん)」と呼ぶ、ワイヤーとウインチで木を林道まで運び出す機具のキットは20万円(ウインチ別)です。3~7人で一日(5h)に5m3程度の木を搬出することが可能です。

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ワイヤーとウインチで木材を運び出す

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土佐の森方式軽架線キット

この簡単な機具や、改めてチェーンソーの使い方を学んでもらい、副業型林家を育成したい、それが健康な森をつくることにつながる、と常々中嶋さんが考えていたところ、県に提案する機会が訪れました。県は、専業での大規模集約型と、小規模の副業型を森づくりの両輪と位置づけ、今年度初めて養成塾を補助事業として予算化(約230万円)したのです。

「少ない投資でしたら始めやすく、止めることも可能です。農家は農閑期に、サラリーマンは土日に森の手入れをすることができます。それによって、生物多様性や水源涵養機能のある、豊かな森づくりが進むのです。」と中島さん。

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100年後を考える森の仕事

中山間地域では、副業ならぬ、"複業"が適しているのではないでしょうか。先月訪れた宮崎県の諸塚村でも、家族で森の仕事をしながら、お茶やシイタケを作り、牛を飼うという農林畜複合経営が行われていました。組合わせる産物は地域によって異なるのでしょうが、農林複合型や、サラリーマン&林複合型、商林、工林など、いろいろな組み合わせが考えられますね。複業は福業!幸せな働き方だと思うのは私だけでしょうか。

NPO土佐の森・救援隊のしくみは今、各地で導入され始めています。同じような状況の各地の農山村に適した方法だからなのでしょう。

村全体がFSC認証林の宮崎県諸塚村(もろつかそん)

◆ 「山村再生全国研修会」開催される

ここのところ、山村関連のご縁が続きます。2月25・26日と東京で開かれた「山村再生全国研修会」で、事例報告やビジネス研修を務めさせていただきました。また、来週末(3/6)は、浜松市(天竜壬生ホール)で開かれる「まち・もりシンポ「都市×森林=∞」で、トークショーやシンポジウムの進行役を務めます。これに先だち、登壇者のお一人で、直木賞作家三浦しをんさんの『神去(かむさり)なあなあ日常』という小説を読みました。高校卒業と同時に三重県の山奥の村に送り込まれた青年の、1年にわたる林業体験や、山で暮す人々との交流を描いた作品です。宮崎駿さんも本の帯を書かれていますが、『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』ファンの私にとっては、宮崎映画を見ているような感じでした。

さて、「山村再生研修会」の研修テキストを作成するために、何カ所か山村を訪問させていただいたのですが、その一つが、宮崎県諸塚村でした。林業で元気な山村づくりを続けています。昨年10月現地を訪問し、諸塚村企画課長で「諸塚村産直住宅推進室事務局長」兼「諸塚村観光協会事務局長」の矢房孝広さんにお話をうかがいました。矢房さんは、建設会社で10年勤務した経験を持つ一級建築士でもあります。

ちなみに、この「山村再生全国研修会」というのは、林野庁補助事業「平成21年度山村再生総合対策事業」の一環で行われたもので、全国から約100名の関係者が参加されました。

※山村再生全国研修会 http://www.sanson-saisei.com/kenshu/point.html

参加されている方々が各地で取り組んでいる活動は、林業やバイオマスのような森林資源を活かした事業はもちろんですが、大学生が中山間地の棚田の米をWEBサイトで販売するプランや、間伐材と組子技術を活用した組み立て家具、森林セラピーや温泉・野草・薬膳料理などの健康増進、園舎を持たず森の中で子供を養育する「森のようちえん」などなど、"森の恵み"を活かした興味深い取組みが沢山あり、またまた感激していました。

※山村再生取組み事例 http://www.sanson-saisei.com/jirei/yamajikara/ichiran.html#hito
 

◆ 諸塚村 森林認証林による家づくり推進

宮崎県東臼杵郡諸塚村は、九州山脈中央に位置する面積18,759ha、人口1900人700世帯の山村です。宮崎空港から車で2時間半位。95%が山林、88の集落が点在しています。1907(明治40)年に"林業立村"を村是で宣言した村です。1948(昭和22)年から、16の公民館(建物ではなく、集落単位の組織)と呼ばれる組織ができ、行政とは別に相互扶助の地域社会運営体制があります。

山林のほとんどが民有林で、国の森林政策では針葉樹の一斉造林が進められましたが、諸塚村では適地適木の造林を行い、針葉樹と広葉樹を混植し、今では山は"モザイク林相"となっています。中規模林家20~30haが多く、家族経営で、シイタケ、茶、牛という"諸塚型複合経営"が営まれています。

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山間に点在する集落。山裾に広がる茶畑

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林間放牧されている牛

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シイタケ栽培発祥の地。原木栽培100%


◆ 産直住宅 累計で210棟に 

村は、1995(平成7)年に、(財)ウッドピア諸塚を設立し、林業技術者集団を第3セクター化しました。
翌年、「産直住宅プロジェクト」が始まりました。役場、森林組合、設計士、工務店などが共同で"産直住宅"に取り組みます。1997(平成9)年から、"産直住宅"の供給が開始され、2009年12月末現在、累計で210棟が九州圏内に建てられました。リーマンショック以降も、特に影響を受けることはなく、今年度も30棟できたといいます。
 
産直住宅のこだわりは、単に地域の木材を使うことだけではありません。伐り旬を守り、山に葉をつけたまま寝かして乾燥させる、昔ながらの"葉枯らし乾燥"を行っています。

2004年11月にはFSCを取得しましたが、村全体での取得は日本初です。今では村役場内に、村産FSC材でできたベンチなど、材の実物を見ることが出来るコーナーがあります。また、諸塚村で生まれたシイタケは、FSCのCoC認証(流通の認証)も取得しています。

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地元の材を使ったベンチ。FSCの刻印も

目標は年間14000立米の1割1400立米を産直住宅に出すことで、一棟に約20立米使うので50棟程度に相当します。同村の産直住宅は九州限定です。その理由は、①輸送に伴う環境負荷 ②身土不二 ③見に行ける範囲という3つです。「小さな経済、小さなネットワーク。地産地消が基本で、全国各地にそういうものができればいい。」と矢房さんは言います。

そして、今日ではウッドピア諸塚の職員は事務職を含めて23人になりました。林業作業だけでなく、農林畜産物の開発・販売なども行っています。20代4人、30代8人で、平均年齢が28.4歳と若者が多いことも特筆すべきでしょう。

※諸塚村産直住宅 http://www.vill.morotsuka.miyazaki.jp/10jyutaku/10jyutaku.htm


◆ 密度の濃い交流で地域を盛り上げていきたい

諸塚村では、この10余年、都市部の人々との交流にも力を入れてきました。97年から開始した「木材産地ツアー」を皮切りに、98年~「山林塾」、98年に築130年の古民家を山村体験宿泊施設「やまぎしの社」として整備しました。一泊3,000円で30人が泊まれます。そこを拠点に99年~「諸塚型オリジナルエコツアーを開始しました。

2001年には、交流拠点を「エコミュージアムもろつか しいたけの館21」としてリニューアルオープンするなど、交流活動に力を入れてきました。木材産地ツアーはこれまでに60回も開催されています。

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山村体験宿泊施設「やまぎし社」

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囲炉裏のある広間

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土間にはかまど、使い勝手の良さそうな調理台

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現代風五右衛門風呂?ちなみにトイレは洋式

近隣の高千穂町は観光ブームで去年は150万人が訪れたそうですが、道路は渋滞し、食堂は混んでいますが、土産物は地域外のものが多く、客単価も低く、必ずしも地元経済への貢献は多くないといいます。
 
矢房さんは、「諸塚村の年間の交流人口は6万人と決して多くはないが、そのうち1500~2000人はしっかり交流できている。それぞれが、10,000円を地域で使えば2,000万円の経済効果になります。これが1万人になれば1億円になるんです。」と言います。
確かに、諸塚村産の木材で家を建てた人にとって、諸塚村を第二の故郷のような思いで何回も訪問する家族が少なくないのでしょう。

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※交流拠点「エコミュージアムもろつか しいたけの館21」
http://www.vill.morotsuka.miyazaki.jp/08mori/08_01.htm


◆ カーボンオフセットJ-VER制度に登録

昨年から注目を集めている国内の森林由来のクレジットJ-VERは、新たな施業により追加的に発生する年間生長量に応じたCO2吸収量をカーボンオフセットのクレジットとして認めるものです。これまでに、全国各地で20のプロジェクトが登録されています。諸塚村も昨年12月に「諸塚村森林炭素吸収量活用プロジェクト」が登録されました。並行して「カーボンオフセット住宅推進委員会」も設置し、木造住宅の炭素固定量の評価手法を開発しているところです。

「FSC認証やJ-VER制度を通じた資金環流と信頼性の高い森づくり、ウッドピア諸塚などによる林業の後継者づくり、そしてユーザーとの顔の見える関係での家づくりで、持続可能な環境共生の村づくりを今後も続けていきます」と矢房さんは熱く語ってくださいました。

※諸塚村ホームページ http://www.vill.morotsuka.miyazaki.jp/index.htm

都市と農山村をつなぐ 空と土プロジェクト
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プロフィール

大和田順子さん

LOHASビジネスプロデューサー/
LBA(ロハスビジネスアライアンス)共同代表/
NPO環境立国 理事

東急百貨店、東急総合研究所、ザ・ボディショップ、イースクエア等を経て2006年4月に独立。
低炭素で持続可能な社会の実現に向け、人・地域・地球の健康を指向する新しい価値観LOHAS(ロハス)の考えに基づき、講演・研修や執筆、コンサルティング、NPO活動を通じて、ライフスタイル・ビジネス・社会の変革に情熱を注いでいます。

LOHAS & Sustainable Style

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