踏み込み温床

みなさん、こんにちは。

ようやく冬も峠を越し、まだまだ寒い日は多いけれど、「三寒四温」のことわざ通り、日中はぽかぽかと暖かい日も出てきました。春近しといったところでしょうか。

3月に入り、農場もいよいよ始動です。手始めとして、中下旬からナス、ピーマン、トマトなど夏野菜の播種を行いますが、ここ増富地区はまだまだ朝晩の冷え込みが厳しいです。そんな中、苗の生育に欠かせないのが「温床」。今回はその「温床」についてお話したいと思います。

種がきちんと発芽するためには、実はかなり高い温度が必要となります。上に挙げたナス、ピーマン、トマトなどの夏野菜を例にとると、最低10℃~最高30℃をキープした状態できちんと管理しないと、なかなか揃って発芽してくれません。そのため、まだ最低気温が0℃を下回るこの時期は、何らかの手段を使って温度を確保する必要があります。ここで、「温床」の出番となります。

温床には、電熱線を用いて人工的に温度を上げる「電気温床」と、落ち葉や藁、米糠や鶏糞などを利用し、自然の力で温度を上げる「踏み込み温床」と呼ばれるものがあります。えがおファームで使用しているのは後者です。落ち葉や藁など、地域にあるものを循環活用して作物を育てることが、環境に負荷をかけないことにもつながるからです。

原理としては、落ち葉と米糠を混ぜて踏み込むことで発生する発酵熱を利用したものです。この熱により、温床内を20~30℃の温かさに保ちます。いわば、天然の電気カーペットですね。この温床を使い、温度を一定に保ちながら種の発芽をきれいに揃えていきます。春の作業の中でも大切なものの一つです。

では、踏み込み温床の作り方をご紹介しましょう(写真は去年温床を作成した時のものです)。
まずは落ち葉集めです。農場の近くで採取、軽トラ4台分集めました。

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集めた落ち葉は、ハウスの中に設置した温床の枠木の中に入れ、その上に米糠を撒いて散水します。米糠も近所のコイン精米所から集めてきたものです。

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ちょっと分かりづらいかも知れないけれど、落ち葉の上に米糠を撒いたところ。

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水を撒きます。量が少ないときちんと発酵しないのでたっぷりと。

SN3L0007.JPG

そしていよいよ踏み込みです。この時は5人がかりで踏み込みました。

DSCF1068.JPG

SN3L0003.JPG

この一連の作業を何回も繰り返してやっと踏み込み温床が完成します。発酵熱が逃げないようにブルーシートで覆っています。

SN3L0012.JPG

この温床は、育苗で4月まで使用します。また、温床としての使用が終わった後も、踏み込んだ落ち葉は1年で分解して腐葉土になるため、翌年の苗土へと再利用されます。これもまた有機農業には欠かせない循環活用の業(わざ)といえるでしょう。

以上、農場スタッフがお届けしました。

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