- 2009年5月のアーカイブ

稲の種まき

空土ファームのある増富地域での田植えは、例年5月中旬~末にかけて行われます。
田植えとは、田んぼに稲の苗を植える大事な作業ですが、実は、田植え前にも大事な作業がたくさんあるのです。

その一つが育苗(イクビョウ)。
読んで字の如く、稲の苗を育てることです。
田んぼという華やかな舞台に上がる前に、1か月半ほど農家のビニールハウスなどで大事に育てられます。

今日は、稲の種まきについてレポートします。


<お米って?>
言うまでもありませんね。私たちがいつも食べているご飯です。
そうは言っても、実際には知らないことだらけ。
ここではお米について、ちょっと確認をしてみましょう。

籾(もみ)とは、玄米を包んでいる殻のこと、あるいは殻つきの状態のお米のことを言います。
つまり、秋に収穫した段階のお米が籾です。
その籾を籾すり(籾を外す)したものが玄米で、玄米は通常茶色をしています。
さらに、玄米の茶色の部分を削って精製したものが白米です。(削られた茶色の部分は糠(ヌカ)です)

そして、当たり前のことですが、籾とはお米(稲)の種です。


<種籾(タネモミ)の催芽>
籾を播く前には浸水と言って、ある一定の期間、籾を水に漬けます。
15℃の水の場合、1週間ほどです。
浸水することで、籾が十分に水を吸ってパンパンに膨らみ、催芽(根が出ること)に至ります。
催芽を揃えるコツとしては、1週間の浸水期の最終日に15時間から20時間ほど、約30℃のぬるま湯に漬けると、一斉に催芽します。
えがおファームでは、以下のように浸水の7日目に、籾を30℃の風呂に20時間ほど入れてあげます。
こうすることで催芽が揃うのです。

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「あ~、いい湯だ。催芽しようっと!!」


下の写真が催芽した籾です。籾からくちばしのように白い根が出ていますね。

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催芽した籾


<籾播き(モミマキ)>
籾の催芽が完了したらいよいよ籾播き、言い換えればお米の種まきです。
まず、稲用の育苗箱(苗を育てるための箱)に育苗土を入れ、たっぷりと水を含ませます。

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土全体に浸みわたるよう、まんべんなく水をかけます。


次に、このしっかりと水を含んだ育苗土の上に催芽した籾を播きます。
籾を播くのにはこのような機械(手動)を使います。ハンドルを回すとベルトの上の育苗箱が移動し、上部の容器から籾が均一に落ちる仕組みです。
籾播きをした後、籾の上からしっかりと水をかけます。

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籾を播いた後は、籾が隠れるほどに土をかぶせます(覆土)。覆度も厚さが均一になるように丁寧に行います。

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覆土した育苗箱は下の写真の通り、2列にして並べていきます。
写真右の白いものは覆い(トンネル)です。3日間くらい、この覆いをかぶせたままにします。そうすると発芽(土から芽が出てくること)します。

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籾を播いて、白いトンネルの中に置くこと3日、籾が一斉に発芽しました!!
発芽が確認できるとホッとします。

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「発芽しましたっ!!」

発芽後は土が乾かない程度に水やりをします。発芽から5日間程度はまだ芽が軟弱なため、外の厳しい環境(急激な温度変化や強い紫外線)から守るために、白いトンネルはかぶせたままにします。

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「発芽後3日の写真です。」


発芽から1週間もすると、芽の長さが3cm以上になり、緑も濃くなります。
こうなったら日中は日に当てて、たっぷりと光合成をさせます。
夜は寒いので、毎晩トンネルをかぶせてあげます。
下が発芽後1週間ほどの写真です。

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「写真右下の苗の緑が欠けているところは、ネズミに食われた部分です」


さあ、田植えまであと1か月。
これからの苗の成長も楽しみですね。

農場長からのレポートでした。


空土(ソラツチ)ファーム開園!!

いよいよ始まりました、空土ファームブログです!!

空土ファームブログでは、三菱地所CSR推進部が取り組む"空と土プロジェクト"中の、
山梨県須玉町増冨地域「空土ファーム」での活動についてレポートをしていきます。

遊休農地の開墾から空土各種体験ツアーの様子、そして日常の農場の様子を
空土ファームスタッフがお伝えいたします。
これからどうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、初回は、昨年(2008年)の秋から始めた遊休農地の開墾活動の進展状況について
レポートします。


<御門の棚田の開墾>

まず、この写真をご覧ください。
これが開墾前の風景です。
この棚田の整備作業を行っていきます。
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開墾前の風景(berore) 「どこが田んぼなの?」


2008年11月に行われた「開墾体験ツアー」。
増富地域の集落の一つ、御門(みかど)集落の棚田の草刈り作業を行いました。
(このツアーの詳細はこちらhttp://soratsuchi.com/active/2008/1107.html
地域の方も参加しての総勢40名ほどの作業の成果があり、
藪に覆われていた棚田の輪郭がどうにか確認できるまでになりました。

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草刈り作業の風景


3月。
冬期は気温がマイナス15℃にも落ち込む増富地域では、冬の間はほどんど作業ができません。
寒すぎるっ・・・からということもありますが、厳しい寒さで土が凍って(凍土)、
土に釘も打ちつけられないほどになってしまうからです。もちろん、スコップなどの農具では歯が立ちません。
雪が積もっている時は言うまでもありませんね。

3月になると凍っていた土もようやく解け始め、いよいよ作業再開。
まずは昨年刈った草を集め、周りに燃え移らないように十分注意をして燃やします。


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草を燃やしているところ


表面を覆っている刈り草を焼いた後は、ススキなどの大型植物の根を掘り上げる'抜根'作業です。全体重をかけて土にスコップを入れ、てこの原理でよいしょと持ち上げます。
これがかなりのハード作業。中には2,3人がかりで30分もかかる大物もあります。

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ススキ株の抜根作業


次に、畦(あぜ)の修復です。
畦とは、田んぼをぐるりと取り囲む土手のことですが、この畦が壊れていると田んぼに水がたまりません。
長年使っていなかった田は、雨による浸食や、獣などが歩くことで畦が崩れてしまっているのです。

畦には'畔板'と言って、土の畦を補強し、田んぼの水持ちを良くするためのコンクリート製の板が内側に埋められていることが多いのですが、この畦板が倒れてしまったり、土の中に埋まってしまったりしているため、一度これらを掘り起こして再び立ててあげなければいけません。
この板、コンクリート製なのでかなり重く、なかなか体に応える作業です。

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畦板を立てます。「重い・・・」


畦板を立てると、さらに田んぼの周囲がはっきりしてきます。

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開墾途中の棚田全貌


田植えまでに行わなければならない残りの作業としては、土を盛ることによる畦の修復、耕運、そして代かきです。
次回以降、これらの作業についてレポートします。

そうそう、今後この棚田を'空土の棚田'と呼ぶことにしましょう。


<黒森の畑の開墾>

御門の棚田と同じく、昨年(2008年)の11月の開墾ツアーを皮切りに、黒森集落内の遊休農地の開墾を行いました。
(このツアーの詳細はこちら→http://soratsuchi.com/active/2008/1107.html


まず、畑を覆いつくすように茂っているススキなどの草を鎌で刈り倒します。
人の背丈以上もあるススキを刈るのはとても大変な作業です。

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そして、草を刈った後は'抜根'。
田んぼと同じように、大きなススキの株をスコップで掘り上げます。
2008年の作業はここまででした。

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2009年春。
作業再開です。
表面を覆っている刈り倒した草を集め、燃やします。

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さらに、まだ残っているススキの株を掘り上げ、すべて抜根できたらようやくトラクターの登場。
丁寧に耕運して、開墾一丁あがり!'空土ファーム①'の完成です。

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この畑では、今年は山梨県北杜市在来の'青大豆'を中心に栽培をします。
種まきは6月7日、楽しみですね。

ファーム長からのレポートでした。